2013年南アルプス南部縦走: 8/10〜8/15

5テント泊、1素泊、計7日
#上記山名に誤り等あればぜひお知らせください。

恒例のお盆縦走、暫く北アが続いていた。昨年、上高地から日本海まで繋がったので一段落とし、5年ぶりに南アに回帰した。
(あくまでも「お盆の長期縦走」のことで、日帰りや2〜3泊程度では頻繁に通っている。)
回帰するなら最初の長期縦走コースをなぞってみようということで、8年ぶりの南部グルリップ! (因みにズボンは8年前に使用したもの…)
ただし、今回は少し頑張って光岳のピストンを加えた。
特に今回は、今まで叶わなかった、晴れの仁田岳やイザルガ岳の頂に立って初めて深南部の山々を遠望できた。
※写真撮影時刻は自分の記録のために付記しました。歩く時間は個人差が大きく、 また、その時の天候・装備・体調によっても変化しますのであくまでも参考程度に留めてください。

8月10日:畑薙ダム→茶臼小屋(天泊)

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2013/08/10 8:27:47
林道ゲート(後ろ)手前の沼平駐車場で車を停めて歩き出す。 因みに、帰りの場合、椹島で言えば東海フォレストのバスをゲートで降りることができる。

2013/08/10 8:53:42
畑薙大吊り橋が見えてきた。下の水は8年前と比べて極端に少ない。東北等では「経験したことのない」豪雨だというのに…

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2013/08/10 9:04:26
8年前は木の板だったが、今は金属製の中心部。

2013/08/10 9:11:39
幅は大分広くなって、少し安心感が増している。

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2013/08/10 9:39:21
直ぐにヤレヤレ峠。「ヤレヤレ」の意味は茶臼から下ればわかる…

2013/08/10 10:01:25
幾つか短い吊り橋を渡るが、こちらは昔通り…

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2013/08/10 10:15:14
このような吊り橋は南ア南部の特色と言っても良い。

2013/08/10 10:41:48
前回泊まったウソッコ沢(避難)小屋。トイレも何も昔のまま。小屋手前の大岩下から流れる水も冷たくおいしいままだった。 南アルプス、特にこのコースは水が豊富でありがたい。

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2013/08/10 10:46:13
ウソッコ沢先のこの吊り橋を渡れば、横窪沢小屋・茶臼小屋までは超急登!

2013/08/10 12:43:54
今日は横窪沢小屋で幕も考えたが、茶臼まで登ることに…

8月11日:茶臼小屋から光岳ピストン(天泊)

今回縦走の重要テーマ「晴れの茶臼〜光」を歩く。やっと実現!
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2013/08/11 6:58:41
茶臼を過ぎ、暫くすると希望峰。そこから仁田岳をピストン。先着していた人に写真を撮ってもらう。 その人が去ってからは、2人だけの山頂で暫く遠望を楽しむ…

2013/08/11 10:00:52
案外キツイ聖高平までの登りをこなし、光小屋手前をスイッチバックすると広く気持ちの良いイザルガ岳山頂。後ろは上河内・聖・赤石等、南アのマンモス。

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2013/08/11 10:01:25
反対側は大無間

2013/08/11 10:04:08
そして光岳と光小屋

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2013/08/11 10:41:12
光岳山頂。この先に展望台。光石は前回見ているし、さっさと帰ることに…

2013/08/11 14:14:02
先の茶臼岳を超えれば出発点の茶臼小屋。茶臼〜光の間には、このような湿地帯もありなかなか気持ちが良い。

8月12日:茶臼小屋→聖平小屋(天泊)

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2013/08/12 7:12:31
朝は霧で始まった。今日は聖平小屋までなので、ゆっくり6時半頃の出発。
二重山稜のようなところを上河内岳に向かう。

2013/08/12 7:24:59
直ぐに霧は去り、聖岳が雲から顔を出す。

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2013/08/12 7:25:07
上河内岳(の肩)までは結構な登り。

2013/08/12 8:04:22
上河内岳の肩にザックを置いて上河内岳の山頂に…後ろは明日登る聖岳、その右は明後日登る赤石岳。

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2013/08/12 8:09:18
左から聖・赤石・荒川の3000m峰。 そして、その奥には5年前に辿った峰々…右から布引山(の半分)、笊ヶ岳(双耳峰)・這松尾山から伝付峠、白峰南嶺が一望。 その先には、農鳥岳、さらに仙塩尾根から仙丈ケ岳と続いているはず。

2013/08/12 8:14:14
聖岳(中央左、3013m)は日本アルプス最南端の3000m峰(因みに3000m以上で最南端の山は富士山)。

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2013/08/12 8:14:36

2013/08/12 8:14:54
上河内岳から遠望する南アルプス深南部。

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2013/08/12 9:01:44
聖平小屋手前のマルバダケブキとトリカブトの群生

2013/08/12 15:00:25
聖小屋前の天場風景。混んでいるように見えるけど、実はスカスカ(とはいえ時節的にテントはかなり多い方)。 暑いので、つい上半身裸に…

8月13日:聖平小屋→百間洞山の家(素泊)

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2013/08/13 5:14:15
薊畑分岐付近のマルバダケブキ群生地

2013/08/13 6:01:25
振り返ると茶臼岳(中央左寄り)に雲が流れていた…

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2013/08/13 6:03:43
小聖岳を越えて、いよいよ聖岳の大斜面。写真だと何でもないように見えてしまうけど、なかなかの急斜面です。、

2013/08/13 6:35:46
聖岳の大斜面

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2013/08/13 6:58:51
聖岳山頂!

2013/08/13 7:02:03
聖岳から遠望する南アルプス深南部

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2013/08/13 7:02:47
奥聖岳の右に富士山!

2013/08/13 7:19:45
前回は悪天で寄れなかった奥聖岳。

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2013/08/13 7:48:56
聖岳を下り、兎岳・小兎岳・中盛丸山・大沢岳を越えて百間洞山の家を目指す。

2013/08/13 7:49:01
聖岳よりかなり低い兎岳・中盛丸山だけど、実際は、こちらを越える方がずっとキツイです。

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2013/08/13 9:24:21
兎岳避難小屋。テントを張れるスペースあり。

2013/08/13 9:42:18
キツイ兎岳を登り切ると、さらに子兎・中盛丸山・大沢岳のアップダウン!
中央奥のどっしりとした三角は仙丈ケ岳、その右にうっすらと甲斐駒ケ岳、その右に兜のような塩見岳…

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2013/08/13 12:06:13
キツイ中盛丸山を越えれば本日最後の大沢岳山頂。 大沢岳山頂手前をトラバースして百間洞山の家に向かうこともできる。 多くの人は分岐点から直接百間洞山の家に向かうか、ザックをデポして大沢岳をピストン。

2013/08/13 12:08:59
我々は岩々の大沢岳山頂を越えて百間洞山の家に向かう。

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2013/08/13 12:53:28
大沢岳から百間洞山の家への大下り。下りの苦手な人は注意!

2013/08/13 13:16:12
小屋に着いたらいつものようにビール! 今日は東海フォレストバスの関係で小屋泊まり(素泊)。

8月14日:百間洞山の家→荒川小屋(天泊)

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2013/08/14 5:39:35
今日も赤石岳を越えて荒川小屋までなので、ユックリ目のスタート。 しかし、出だしから百間平までの急登は寝起きの体には結構応える。

2013/08/14 5:43:41
振り返ると昨日の兎岳に雲が… 右は中盛丸山

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2013/08/14 5:48:18
急登の先には幻想的な赤石岳のシルエット… 霞んだ山並みは遥かに遠く高く見える…

2013/08/14 5:51:48
百間平は雲上の庭園

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2013/08/14 6:08:58
昨日歩いた聖岳から大沢岳の稜線

2013/08/14 6:10:07
いよいよ赤石岳の登り…

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2013/08/14 6:11:58
赤石岳左下の稜線から朝日

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途端に光と雲のコラボレーション

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2013/08/14 6:31:07
まずは岩々の斜面を左から右に… 赤石岳山頂は登り切った奥(左)

2013/08/14 6:40:53
今にもこちらに崩れてきそうな大岸壁…

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2013/08/14 6:53:05
ガラガラの道を山頂に…

2013/08/14 7:35:35
赤石岳山頂。右下は赤石岳避難小屋

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2013/08/14 8:05:50
赤石岳山頂から小赤石岳(中央手前)に向かう。中央右の鋭鋒は明日向かう荒川東岳(悪沢岳)

2013/08/14 9:35:22
一気に下り、荒川小屋に向かう。後ろは大聖寺平

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2013/08/14 9:40:39B
マツムシソウ(松虫草、マツムシソウ科)

2013/08/14 9:47:01
チングルマ(珍車 or 稚児車、バラ科)

8月15日:荒川小屋→千枚小屋(天泊)

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2013/08/15 6:47:45
今日も千枚小屋までなのでゆっくりスタート。後ろは素晴らしいロケーションにある荒川小屋と気持ちの良い天場(左下)。 初めて小屋でビール以外、カレー、を注文したけど結構本格的で美味しかった。

2013/08/15 7:08:01
だいぶ荒川小屋が遠くなった。

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2013/08/15 7:33:01
荒川前岳斜面の大お花畑。5年前にはなかった柵で一部覆われていた。

2013/08/15 8:08:24
荒川前岳には寄らずに荒川中岳山頂

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2013/08/15 8:26:57
中岳の次は今回縦走最後の3000m峰、荒川東岳(悪沢岳)に向かう。

2013/08/15 8:32:25
タカネツメクサ(高嶺爪草、ナデシコ科)

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2013/08/15 8:33:44
シコタンソウ(色丹草、ユキノシタ科)

2013/08/15 8:35:36
イワギキョウ(岩桔梗、キキョウ科) チシマギキョウかと思ったけど毛が無いので…

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2013/08/15 8:42:51
チングルマの果穂

2013/08/15 8:51:11
悪沢岳山頂に向かう

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2013/08/15 9:00:01
シコタンハコベ(色丹繁縷、ナデシコ科)

2013/08/15 9:09:26
コバノコゴメグサ(小葉の小米草、ゴマノハグサ科)

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2013/08/15 9:13:52
朝露に濡れたミネウスユキソウ(峰薄雪草、キク科)

2013/08/15 9:31:37
悪沢岳山頂

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2013/08/15 9:41:55
ガラガラの道を千枚岳に向かう。雲が多くなってきた…

2013/08/15 10:09:11
丸山の向こうに千枚岳(左)

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2013/08/15 10:17:04
曇ってくると登場する雷鳥

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悪沢岳〜千枚岳はお花畑。マツムシソウ・トリカブト・タカネナデシコ等が咲き乱れる

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2013/08/15 10:32:04
タカネビランジ(高嶺ビランジ、ナデシコ科) 南部は殆どが白花

2013/08/15 10:46:06
千枚岳山頂。最後の最後にかなりの岩場がある。雨の日に千枚から悪沢に向かうような場合は危険!

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2013/08/15 11:46:54
マルバダケブキとトリカブトの大群落の中を千枚小屋に向かう。

2013/08/15 11:50:41
マルバダケブキ・トリカブトその他の花に囲まれた千枚小屋。
千枚小屋の天場は小屋から離れてはいるがシラビソに囲まれた静かな場所。 昼寝中に大きな雷鳴と豪雨で、気が付いたらテントが水にドップリと浸かっていた。 あわててピッケル(風ストック)で溝を作り排水。幸い中は湿った程度で済んだ。しかし、稜線を歩いていた人(結構いたはず)は大変だったと思う。

8月16日:千枚小屋→椹島に下山

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2013/08/16 6:36:11
最終日、椹島に下るだけなので、またまたゆっくりスタート。最後まで殆ど展望のない原生林を下りに下ります。

2013/08/16 9:22:33
いい加減うんざりしたところで、お馴染みの吊り橋を渡って階段を上れば椹島ヒュッテ手前の林道に出る。

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2013/08/16 9:54:01
椹島ヒュッテのベンチで畑薙行き東海フォレストの送迎バスを待ちます。 ビールを飲みたいけど、今日は車を運転しなければならないのでグッと我慢。

2013/08/16 10:40:56
バスの車窓から見えた赤石岳。送迎バスの運転手が名調子よろしく山や道端の花を色々説明してくれた。 運転に集中できてるかどうかが少し心配だったが、非常に興味深く・面白い話で楽しかった。

まとめ

今年は本当に異常気象… いや、もはや「異常」が普通?
最終日の午後に豪雨に遭ったが、それ以外は絶好の晴天! これ以上ない条件での山行をマッタリと楽しむことができた。

下山後、車で寸又峡温泉街に移動、観光案内所で宿を紹介してもらう。
殆どの宿は満室。色々電話した後、空いていた宿が何と「光山荘」。 チェックアウト時に宿の女将さんと話したら、何と、あの光小屋を建てたのは女将さんの親戚ということ!
料理は可もなく不可もなく相応といったところ。お湯はぬるめのつるつる系(床面が温泉成分でかなり滑りやすい)で、 個人的には最高!!

食料

衣類

ザック重量

約20Kg弱(水を含む)