2011年8月北アルプス縦走(室堂、薬師岳、雲の平、野口五郎、蓮華岳、扇沢)

(2011年8月6日〜12日:6泊7日 テント泊)

立山から裏銀座

恒例の縦走。今年は去年台風で断念したルートの続き。 最初は扇沢から船窪・烏帽子と廻るつもりでいた。 ただ、

を考え、初日に扇沢から室堂まで上がり、薬師、雲の平を経て烏帽子〜船窪を廻って降りることにした。これで、最終日用の着替えを省くことができて、荷物が大分軽くなった。 さらに、先の天気は読めなくても天気次第で降りるエスケープルートも選びやすいし、険しい烏帽子→船窪は荷物も大分軽くなっているはず。

8月6日(土):扇沢→室堂→五色が原(雨、夕方晴)

五色が原
五色が原(チングルマの大群生は圧巻! すばらしい別天地!!)
扇沢→室堂 金曜日夜、同じく北アに出発するはっしー夫妻を信濃大町で下ろしてから、扇沢の 無料駐車場に。しばらく仮眠(出来なかったけど)してから、5時過ぎには切符売り場の偵察。

図のように、扇沢から室堂までは色々乗り換えたり歩いたり...
かなり混むと読んで、切符売り場には早めに並ぶ。 おかげで、室堂には最初のロープウェイで着くことができた。

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2011/08/06 6:48:38
黒四ダム、観光客の大部分は展望コース、登山者の多くは直接ケーブルカー乗り場へ...
2011/08/06 6:51:16
放水中、かなりの迫力!
おびただしい犠牲(碑有り)と多大な困難の末出来上がった途方も無いダム。 同じ事を今やったら...無理だろうなぁ。 因みに発電量は約33万KW、最新の火力や原発の1/3。とはいえ、燃料は要らないしCO2や核廃棄物は出ないわけで...

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2011/08/06 8:33:36
そぼ降る雨のなか、完全防備で出発!
2011/08/06 9:39:20
浄土山、ここまで結構な登り。すでに外と内からびしょびしょ。

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ザラ峠:2011/08/06 12:01:21(立山に百合が咲いたで笹が枯れ)
初日のハイライト! 来たかった場所だけど、ご覧の通り...
写真にはここまで来る間に撮ったクロユリも一応添えて...(興味のある人は「佐々成政 クロユリ」で検索)。地図と晴れた翌日に目で確認したが、確かにザラ峠を越える以外に道は無いと思われる。その後は(諸説あるようだけど)、やはり平の小屋近辺から針ノ木峠を越えたとするのが妥当か? しかし、厳冬期にろくな装備もなしに、こんなところ(ザラ峠&針ノ木峠)を越えてわざわざ家康に会いに行くとは! 帰りも(憔悴して)越えたんだよなぁ、凄いとしか言いようがない...
2011/08/06 12:34:17
ザラ峠から約50分の登りで五色ヶ原の天場。果穂になっているのが多いが、とにかくチングルマの大群生が凄い! (生憎、雨の中の写真でははっきりしないけど...)

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2011/08/06 17:50:52
天場でマッタリしていると雲が切れて立山方面が見えてきた。 目の前の立山と、ここ五色ヶ原の鞍部がザラ峠になる。見た目にも相当な急降下。
2011/08/06 17:55:17
あっという間に雲が周囲を隠していく。 晴天も良いけど、夏山のこの動きのある景色も嫌いではない。それにこの天場、お花畑の中にあり景色と静けさ...最高(夕方にある程度晴れてきて本当に良かった)!

8月7日(日):五色が原→スゴ乗越(晴、午後時々雨)

越中沢岳
これから越える越中沢岳、上の円錐形は笠ヶ岳で隣は黒部五郎

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2011/08/07 5:34:36
天気予報では今日一日はまだ安定しないらしい。 出来れば薬師岳の稜線は周りがよく見えるときに歩きたい。ということで、今日はスゴ乗越まで。 出発もゆっくり明るくなってから。
2011/08/07 6:24:52
五色ヶ原ヒュッテと五色ヶ原。天場は写真右端方面。本当に良いところでした。 今度はチングルマの咲き誇る頃に来て見たい。

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2011/08/07 10:04:58
後は越中沢岳。五色ヶ原方面から見たなだらかな印象とはガラリ変わって、険しい越中沢岳。 もちろん、あそこを降りてきたわけですが...

この後、スゴの頭を過ぎてチョット登ればスゴ乗越小屋。既に薬師方面は雲に覆われていたので、予定通りここで幕。ビールを飲みながらマッタリしていると薬師岳方面から大きな雷鳴が続く。

8月8日(月):スゴ乗越→薬師峠(晴、午後一時雨)

北薬師
北薬師に繋がる稜線
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北アルプスでは珍しい部類のこじんまりとしたスゴ乗越小屋。 五色ヶ原と薬師峠の間は距離がかなりある。そして薬師岳の稜線は悪天候や雷の場合、逃げ場がない。そういう意味では非常に都合の良い場所にある。 テント場は五色ヶ原寄り数分の場所。広くはないが落ち着ける感じが好ましかった。

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2011/08/08 5:41:40
一昨年下った赤牛(読売新道)の稜線を見ながら、出発。
2011/08/08 7:05:40
目の先は一昨年の赤牛か、それともその向こうの、あと何日か後に通るはずの裏銀座?

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2011/08/08 8:01:49
遠目にはたおやかで女性的な薬師岳もスゴから向かうと北薬師岳前後はご覧の通り、結構男性的。 こういう場所は、やはり、流れる雲が似合う気がする。
2011/08/08 8:10:52
標識はあるけど全く文字の読めない北薬師岳山頂(?)。

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2011/08/08 8:57:47
薬師岳山頂と巨大なカール(金作谷カール。新田次郎の「劔岳 点の記」に登場する「宮本金作」に因むらしいけど詳細はよく分からない...)。
2011/08/08 9:32:35
気持ちの良い稜線。まるでスライドショーのように雲が景色のページをめくっていく...

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2011/08/08 9:35:41
薬師岳山頂。反対側には薬師如来を祭った祠あり。 南アルプスをはじめ「薬師岳」と名の付く数ある山の最高峰(2926m)。
2011/08/08 10:24:22
山頂から薬師岳山荘に下るところ。もっとガスったら相当気を使いそうなだだっ広い斜面。

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2011/08/08 10:28:56
反対側とはうって変わって広大な斜面。
2011/08/08 13:26:41
お昼にはテントを張って後はビールに昼寝。しかし、スゴもそうだったが、富山側ではプレモルが他と同じ値段...もちろん、プレモル(味の違いはよく分からないけど…)!

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2011/08/08 18:17:32
薬師峠
水は冷たいし、ビールも管理小屋で買える。
一時雨になったが、その後は少しガスった程度。天場も、こんな感じで余裕。

8月9日(火):薬師峠→雲の平(晴時々曇り)

太郎平からの朝焼け
太郎平からの朝焼け(水晶・鷲羽・槍方面)
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薬師峠(スゴ乗越も同様)でゆっくり昼寝等をしたせいもあり、朝、周りで起きた人がいると 自動的に起きてしまう。そうなると、やはり朝の早いうち(天気が崩れる前)に出来るだけ駒を進めたくなってしまう。暗くても涼しい道は気持ちが良い。

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2011/08/09 5:06:10
太郎平小屋を過ぎ、薬師沢方面に進んだところ。ここもチングルマが見事。

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2011/08/09 5:57:22
薬師沢に沿って薬師沢小屋までの道は整備されていて気持ちが良い。
2011/08/09 7:33:44
薬師沢小屋で一服したらこの吊橋を渡り一旦沢岸に降りてから、いよいよ雲の平までの急登が始まる。道は展望が無くオマケにツルツルの岩ばかり。これを一気に登る(休めるような場所は無い)。

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2011/08/09 9:50:24
ということで、写真は一気に雲の平。後は黒部五郎岳。
2011/08/09 9:58:20
こちらは水晶岳方面。360度、北アルプスの主要なピークを眺めることができる。 この後、雲の平山荘に行くが、そこではっしー夫妻にバッタリ! 今日は三俣山荘に行くつもりだったらしいが、雲の平も気になっていたようで、一緒に昼食+ビール後、雲の平キャンプ場に。
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雲の平キャンプ場。後は黒部五郎岳。場所的には広いが、平坦な場所が少なく意外に張れる数は少ない。残ったブランディを皆で分けながらチビチビ、雲の平山荘にまた出かけて買ってくるのも面倒なので無くなったらウダウダして過ごす。夕食時は大変な数の蚊が出てきて外ではまともに食べられず。最後はテントの中で...

8月10日(水):雲の平→烏帽子(曇り後晴)

野口五郎からの薬師・赤牛・立山
野口五郎からの薬師・赤牛・立山
IMG_0666.jpg 2011/08/10 5:20:23 雲の中の祖父岳山頂
いつものように4時にはヘッデン付けてに暗い夜道を歩き出す。

物語は「起承転結」の構成が内容を面白くするための常道。
登山でも起承転結はある。 今回の縦走でそれが今日、見事に具現化した!
「起」はケルンだけを見ながら歩いた霧と風の祖父岳(左の写真)。
「承」は水晶小屋を過ぎて始まる核心部。険しく、おどろおどろしい岩峰群が雲をまとって姿を現し始めた時。
「転」は、一転、夏の光に包まれたスカイトレイルが続く路(上の写真)。
裏銀座後半はその景色に刺激され「結」に向かって体中が興奮状態に陥ってしまった。 一旦ザックを背負って歩きだすと、足が勝手にガンガン動き出す。 気持ちは「もっとゆっくり景色を眺めながら...」のはずなのに、体中が「躍動」して止まらない。 遥か前を歩いていた人をゴボウ抜き、「良いペースですねぇ!」に後ろ向きに笑顔を返すありさまだった。

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2011/08/10 5:27:09
イワギキョウ(左)とチシマギキョウ(水晶小屋付近で撮影)
違いはイワギキョウはやや上を向いて咲く事、決定的な違いは、チシマギキョウの花弁には毛が生えていること。
2011/08/10 5:41:22
雷鳥の親子(子供は中央上部、這松の中ではっきりしない)。雷鳥の親は子供を見張るために、このように一段高いところにいる(ような気がする)。

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2011/08/10 6:40:49
水晶小屋付近のイブキジャコウソウ。これだけ集まって咲いていると結構見事!
2011/08/10 6:43:02
今だはっきりしない雲の中、水晶小屋から下り始めたところで振り向いたところ。 前に不気味な岩峰群が見え始める。

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2011/08/10 6:45:09
少し雲が上に上り始めると、いよいよ岩峰群がはっきりとその容姿を現す。 下にはっきりとした道が見えるので頭では大丈夫と理解できるが、緊張!
2011/08/10 6:46:39
重苦しい雲の下、野口五郎方面が見え始めた。
IMG_0693.jpg 2011/08/10 7:47:54
岩峰群の脇を通り、痩せ尾根を越して、路がだんだんと平坦になってくる頃に いつものように晴れ上がってきた。

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2011/08/10 8:46:26
縦走後半ともなれば足腰も慣れてくるし、荷物も軽くなっている。そして、この景色。 もう体全体が止まらず、野口五郎(左上、右は真砂岳)へと一気に登る。先行者は真砂岳左と野口五郎に上り始めている数人(写真では分かりづらい)。
2011/08/10 8:52:54
後の水晶岳方面。

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2011/08/10 9:16:29
野口五郎岳山頂(後は槍)。
2011/08/10 9:24:04
中央奥は、2日前に歩いた薬師岳。右手前は一昨年歩いた赤牛岳。

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2011/08/10 9:41:07
今日初めてザックをおろして、ゆっくりと景色を楽しんでから野口五郎小屋に向けて下る。 この白いスカイトレイル、気持ちが良いの一言!
2011/08/10 9:43:01
こじんまりとした野口五郎小屋(水晶小屋、野口五郎小屋、そして烏帽子小屋には水場が無く天水やミネラルウォーターを購入しなければならない)。風が強いということで、数年前からテントは禁止になっている。

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2011/08/10 10:46:28
野口五郎小屋はチョット覗いただけで、烏帽子小屋を目指す。 しかし、燕岳や南アルプスの鳳凰三山と同様の白い花崗岩の砂礫の路...表より裏の方が派手な気がする。
2011/08/10 10:49:10
砂礫の白さが眩しく感じられてきたので、今回の縦走初めてのサングラス。

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2011/08/10 12:20:32
烏帽子小屋
例の如くお昼前にテントを張るが、今日は特別暑く、とてもテントに入れない。 しばらく小屋でビールを飲んだりして時間をつぶして酔っ払った勢いでテントに戻り、上半身裸で強引に昼寝。

8月11日(木):烏帽子→船窪(曇)

朝煙の高瀬ダム方面
朝煙の高瀬渓谷
晴れれば心洗われる風景も、時に応じて本来の厳しい姿をみせる。 目前に広がる山や谷の何処かに居るであろう熊や雷鳥等の動物達も同じ景色を見ているはず。 浮かれ気分で通り過ぎる我々とは違い、彼らは冬でもここで生き抜いている…。 気の赴くままに憶える木や花の名前、キノコの知識を深めたところで、こんな所では生きるのに何も役立たない…
IMG_0740.jpg 2011/08/11 4:47:15 烈風吹きすさぶ闇の烏帽子岳
昨日と同じように今日も朝のうちは曇り。しかし、予報では昨日よりも悪そうだ。 昨日水晶小屋で追い抜いた学生グループ(なんと上高地から親不知までらしい!)は3時には既に出発していた。こちらも、今回縦走中一番険しい船窪岳周辺で降られたらたまらないので4時前に出発。烏帽子小屋を過ぎて暗闇をしばらく歩けば稜線に出るが、そこは猛烈な風!
たまらず偽烏帽子の岩陰でしばらく様子を見ることにした。前方の烏帽子岳(写真)分岐付近に先行の学生グループのものと思われる明かりが見えた。彼らも、やはり停まっているらしい。
しばらくすると、前の明かりが前方に動き始めた。まだまだ暗いのと強風のため烏帽子岳はパスするようだ(いや、ひょっとすると烏帽子に登った後かもしれないが...)。

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2011/08/11 5:02:17
まだ風は強いものの、少し明るくなってきたので烏帽子分岐まで進み、ザックを置いて烏帽子岳山頂に。山頂付近はかなり険しいが、鎖やホールドが随所にあるので見た目ほど難しくはない。
2011/08/11 5:04:41
狭い烏帽子岳山頂。
幸い、風の裏側。岩の間から反対側を眺めても雲だけ...

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2011/08/11 6:12:51
南沢岳。
コマクサがチラホラ、しかし相変わらずの強風で帽子はザックの中。
2011/08/11 7:30:30
不動岳。
今にも降りそうな雲と強風。

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2011/08/11 8:08:23
雲の合間に船窪岳に連なる崩落が見える。南アルプスの三伏から小河内岳に至る稜線のように、あの崖の淵を歩く。風が弱くなって来たのと、雲で涼しいうちにできれば船窪まで行きたい気持ちが自然に足を速くする。この先で先行している学生グループを抜き、多分、烏帽子から船窪に向かう中では先頭になる。
2011/08/11 9:03:48
グット高度を下げて慣れ親しんでいる丹沢のような登山道に梯子、ワイヤー等が登場する。 色々アップダウンを繰り返す途中で、高度が低くなった証のミヤマママコナ。

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2011/08/11 10:28:14
船窪岳山頂手前の痩せ尾根。
落ちたらタダではすまない崖の淵が何度も登場するけど、極めつけはこれ!
2011/08/11 10:33:03
船窪岳山頂。
標識の文字をハッキリ撮ろうとすると滑落しそうなので斜めから。
船窪岳山頂手前に「船窪岳第一ピーク」がある。しかし、この船窪岳山頂まではかなりのアップダウン。

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2011/08/11 12:20:12
船窪テント場下の水場。
急いだ甲斐あって、11時過ぎにはテント場に到着。テントを張ったら水を汲みに行く。 有名なこの水場、「暗くなったら行かないように!」との注意書きに誇張は無い。足を踏み外したらどこまでも落ちていく崖の中腹にある! 水は冷たく最上!!
2011/08/11 12:45:40
船窪小屋。
天場からは20分登ったところにある船窪小屋(七倉岳にあるけど)。小屋の人は皆気持ちがよく人気の理由が分かる(今度は泊まってみたい)。持参の食料は残っているが、小屋でラーメンを注文(美味しかった!)。夕方、隣のテントのカップルと話をしたら、何と私の高校時代の同窓生や部活の後輩をよく知っているということで盛り上がった!

8月12日(金):船窪→扇沢(晴)

北葛岳からの針ノ木・蓮華
北葛岳からの針ノ木・蓮華
右後は今回の縦走最後のピーク、蓮華岳(左は針ノ木岳)。有名な「蓮華の大下り」、見ても相当な「登り」であることが分かる。とはいえ、ここまで来ると登ってしまうのがもったいないような...

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2011/08/12 5:35:02
フィナーレは、久しぶりに朝から晴れ! 今日は扇沢に下るだけなのでゆっくり。
船窪小屋に登る途中の標識を左に曲がってしばらくすると七倉岳山頂。
2011/08/12 5:42:28
これから進む北葛岳(中央左)と七倉ダム方面。

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2011/08/12 5:48:57
北葛岳までは痩せ尾根をガクンと下る。とはいえ、昨日のように緊張するところは少ない。
2011/08/12 6:00:11
遠くから見ると非常に険しく見えるかも知れないけれど、割と歩きやすい。

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2011/08/12 7:06:33
一気に下ったらまた上り返して北葛岳の山頂に着く。空は快晴で槍等がハッキリ見える。 左端は餓鬼岳の隣にある唐沢岳。
2011/08/12 8:10:18
北葛岳からもう一度ガクンと下った鞍部で先行していた学生グループに追いつく。 親不知までの健闘を祈って分かれる。 「蓮華の大下り」の最初は鎖や梯子の険しい超急上昇! ここは、やはり下るより登ったほうが正解と思った。途中、大体2年間隔に出会うIさんペアとまたバッタリ!

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2011/08/12 9:12:51
岩場の急登を過ぎると、このような斜面。コマクサがあちこちに咲いていた。
2011/08/12 9:32:08
そして、蓮華岳(後は下るのみ)。 去りがたい気持ちと一刻も早く温泉に入りたい気持ちがないまぜになって、違いすぎる理性と欲求、切なくなって来た…。

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2011/08/12 9:39:13
コマクサを見ながら気持ちの良い稜線を針ノ木小屋へ
2011/08/12 10:17:11
去年は熊騒動にビックリの針ノ木小屋。今年はどうだったのか?
ここでもラーメンを食べて、ゆっくり下山。

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2011/08/12 12:29:27
今年の針ノ木大雪渓
既に雪は殆ど溶けて雪渓上を歩くのは危険。高巻き道を歩くようになっていた。 しかし、この道、不安定な石が多く歩きにくい。雪渓なら簡単に下りられるところを意外にてこずった。
2010/08/09 8:31:30
参考までに去年の同じ頃下った針ノ木大雪渓。年が違えば雪渓もここまで違う。
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一週間ぶりの扇沢駅。
涼しい雪渓歩きは裏切られ、オマケに今回縦走最高の天気&暑さ! 高度を落とすにつれて蒸し暑さが増して汗だく。扇沢駅に着いたら、たまらず自動販売機のコーラを一気飲み。 車を回収してから近くの大町温泉郷のホテルに一泊。翌日、ゆっくりとビーナスラインや美ヶ原高原をドライブして帰宅した。

まとめ

初日はズット降られたが、それでも夕方には少し晴れた。 その後も、朝方は雲っても午後にはある程度晴れる日が続いた。 時折ザット降られるようなときもあったが気になるほどではなく、計画通りグルッと周ることができて、久しぶりに大成功! 充実した一週間でした。

花と静けさが別天地の様な五色ヶ原。たおやかな山容と男性的な側面を持ったダイナミックな薬師岳。深い渓谷の造形美を削り造って流れる薬師沢や高瀬川。圧倒的な斜面の崩落が印象的な船窪山稜。 そして裏銀座から蓮華岳の花崗岩の白さとコマクサ等の花々。また忘れることのできない財産が一つ増えた。

衣類

所領衣類

ザック重量

約20Kg弱(水を含む)